エンジニア採用の内製化支援とは|90日で自走する進め方
株式会社adding / 採用内製化支援チーム
エンジニア採用 / 採用内製化
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- 2026年7月21日
エンジニア採用内製化支援は、採用業務をすべて社員へ戻すサービスではありません。採用する役割、技術要件、求人、技術選考、採用の進捗を測る指標(KPI)について、CTO・EM・採用担当者が理由を説明し、自分たちで更新できる状態を作る支援です。日程調整などの定型作業を委託したままでも、判断を社内に持てれば内製化できます。
この記事で扱うのは、エンジニアを採用して開発を内製化する支援ではありません。エンジニアの採用要件、求人、選考、改善会議を自社で運営できるようにする支援です。僕なら、外注費を減らすことより先に、支援終了後も社員が採用方針を変えられるかを内製化の基準にします。
エンジニア採用の内製化では判断と実行を分けます
最初に、事業上の判断と定型作業を分けます。開発ロードマップからバックエンド、フロントエンド、SRE、EMのどれを優先するか、入社後に任せる責任は何か、技術面接で何を合格とするかは、事業と開発現場を知る社員が決めます。
日程調整、採用管理システムへの入力、決まった形式の集計は、手順と情報管理を整えれば外部へ委託できます。内製化を「外注ゼロ」と定義すると、採用担当者へ作業が集中します。何を頼み、どの状態で完了とするかを社員が決められることが大切です。
役割も分けます。CTOやVPoEは事業と技術戦略から採用の優先順位を決めます。EMは入社後六か月の仕事、チームとの分担、育成可能範囲を言葉にします。テックリードは技術選考で観察する事実を定め、採用担当者は求人公開、候補者への説明、KPI管理をつなぎます。
全員を毎週の会議へ呼ぶ必要はありません。CTOは月次で優先順位を見直し、EMは求人と技術要件を変更し、面接官は選考後に評価根拠を記録します。意見が割れた場合の決裁者も決め、採用担当者が毎回承認先を探す時間を減らします。採用活動全体の流れは、エンジニア採用の進め方で七つの工程に分けて解説しています。
採用担当者だけを研修しても内製化は完了しません。採用担当者はGoとRustのどちらが必要かを単独で決められません。EMだけで候補者対応や採用市場まで把握するのも無理があります。CTO・EM・採用担当者が同じ職種定義と採用計画を使う体制にします。
採用代行・RPO・人材紹介とは支援のゴールが違います
採用内製化支援、採用代行・RPO、人材紹介は、目的が異なります。自社の採用を止めている課題に合わせて選びます。合意した採用実務を外部が担うサービスは、採用代行やRPO(Recruitment Process Outsourcing)と呼ばれますが、会社ごとに業務範囲が違います。人材紹介は、求人企業と求職者の間に入り、雇用関係の成立をあっせんする事業です。
| 比べる点 | 採用内製化支援 | 採用代行・RPO | 人材紹介 |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | 社員が採用を設計・改善できる状態を作る | 合意した採用実務を外へ出す | 候補者との接点を得る |
| 日々の実行 | 自社が実行し、外部が設計と改善を支える | 契約した業務を外部が実行する | 紹介後の選考は自社が行う |
| 支援後に残すもの | 判断基準、更新手順、評価記録、KPI | 契約と引き継ぎ条件による | 採用した人材と選考記録 |
| 向いている課題 | 要件や技術評価が属人化している | 日程調整や媒体運用の人手が足りない | 採用要件は明確だが候補者接点が足りない |
厚生労働省の募集情報等提供と職業紹介の区分では、候補者や求人を事業者の判断で選別・加工して提供する行為など、職業紹介の許可が必要になる境界を示しています。「採用支援」や「RPO」という名称だけでは区分を判断できません。候補者への接触を外部へ任せる場合は、実際の業務と許可の有無を確認してください。詳しい使い分けは、エンジニア採用コンサルへ依頼できること・できないことにもまとめています。
現在の当社サービスは、採用戦略、採用要件、求人・共通文面、選考設計、研修、集計データの分析と改善を扱います。候補者の選定、スカウトの送信判断、候補者対応はお客様が行い、当社は候補者情報を受け取りません。
社内に残すのは資料より更新できる仕組みです
成果物として、職種別の採用理由、入社後の責任、必須能力と育成可能範囲、求人票、技術選考の評価表、面接記録の様式、KPI定義、会議手順を整えます。完成した資料だけでは、プロダクトと組織の変化へ対応できません。成果物ごとに変更条件、承認者、保管場所を決めます。
経済産業省のデジタルスキル標準ver.2.0は、企業がDXを進める専門人材を育成・採用するための役割とスキルを整理しています。同時に、各社の産業や事業に合わせた具体化が必要だと説明しています。標準の職種名やスキルを求人票へ写すだけでは足りません。自社で任せる仕事、責任、制約へ落とし込みます。
たとえば、新規開発が一段落して信頼性改善を優先するなら、バックエンド求人の責任と技術要件を見直します。チームへEMが加わったなら、次に採るシニアエンジニアへ求めるマネジメント経験を外せる場合があります。変更理由を採用要件書へ残せば、求人と選考基準も同じ判断で直せます。
技術選考では、「技術力」という一項目を使いません。API設計の選択肢を比較できる、障害時に仮説を立てられる、レビューで意図を説明できる、と観察可能な行動へ分けます。厚生労働省の公正な採用選考の基本も、応募者の適性・能力に基づいた基準で採用選考を行うよう示しています。評価が割れた項目は、面接官の印象で丸めず、質問と判定基準を校正会で直します。
KPIは職種別に更新者と締め切りを決めます。返信率、書類確認までの日数、技術面接の設定日数、評価記録の回収、工程ごとの辞退から、次に直す工程を選びます。数字を集める採用担当者、技術要件を変えるEM、優先順位を変えるCTOの役割を分けます。
成果物は外部会社の環境だけに置かず、自社が管理する採用管理システムやドライブへ置きます。最新版、更新日、責任者、アクセス権をそろえます。採用しなかった施策の理由も残すと、担当変更後に同じ技術要件や選考工程を一から議論せずに済みます。
90日で一職種の設計・実践・引き継ぎを回します
最初から全職種を整える必要はありません。優先度の高い一職種を選びます。たとえば、開発計画への影響が大きく、CTOとEMの要件がまだそろっていないバックエンドエンジニアを対象に、設計、実践、改善を一巡させます。
最初の三十日は診断と設計です。開発ロードマップ、組織、求人、応募経路、技術選考の評価基準、職種別の集計値を確認します。CTOとEMから入社後の仕事を聞き、技術要件、求人、選考の評価項目をつなげます。作成過程には社員も参加し、判断理由を説明できる状態にします。
次の三十日は実践です。採用担当者がファネルを更新し、EMやテックリードが技術面接を行います。返信が少なければ要件と訴求を見直し、評価が割れれば質問と判定基準を直します。選考が遅い場合は、現場工数と工程を確認します。社内が先に仮説を出し、外部はレビューします。
最後の三十日は引き継ぎです。外部が参加しない週を作り、採用担当者が会議を進行し、EMが求人と要件の変更案を出し、CTOが優先順位を判断します。外部は個人情報を含まない決定事項と改善ログを後から確認し、社員だけの運用で止まった工程の手順を見直します。
九十日は採用人数を保証する期限ではありません。候補者数が少ない職種では、架空の模擬回答を使った面接官研修で、評価表を運用できるか確かめます。終了条件は、採用担当者が職種別KPIから改善を提案できる、EMが役割変更に合わせて技術要件を直せる、面接官が同じ基準で根拠を残せる、といった社員の行動です。
一職種で使った型を他職種へそのままコピーしないことも大切です。採用理由と運用会議は共通化できても、SREの障害対応、フロントエンドのUI実装、EMの組織設計では評価する能力が違います。共通部分と職種固有部分を分けて横展開します。
内製化支援が向くのは社内に判断者がいる会社です
採用内製化支援は、CTO、EM、採用担当者、面接官が判断へ参加する時間を必要とします。会議へ出る人も成果物を更新する人も決められない場合は、先に役割と優先順位を整えます。
開発現場の工数を月初に確保します。CTOは月次レビュー、EMは週次の要件・求人確認、テックリードは面接と校正会など、役割別に時間を置きます。面接が開発を圧迫するなら、応募を増やす前に面接官を育てるか、選考工程を短くします。
専任の採用担当者がいなくても始められます。経営者や管理部門が兼務する場合は、一職種、一つの求人、一種類の技術面接へ絞ります。判断と更新を再現できる最小の型を作ります。
現在の外部契約をすぐ止める必要もありません。委託中の定型作業、外部だけが知る判断、自社にある成果物を分けます。技術要件、評価基準、KPIの判断を段階的に社内へ移し、必要な事務作業は契約へ残せます。
一方、候補者を紹介してほしい、日程調整を含む実務をすべて任せたい、一名だけを単発で採用したい、という課題には別の支援が合う場合があります。内製化支援を選ぶなら、社員が採用判断を担える状態を成果として置きます。
当社の公開料金はすべて税別です。初期診断・設計は十五万円で二職種まで、Coreは月三十万円で最低三か月・二職種まで、Growthは月五十万円で最低三か月・五職種までです。
四か月目以降は、月一回のレビューを行うAlumniを月十万円で用意しています。料金を比較するときは、エンジニア採用コンサルの費用と現場工数も確認してください。無料のエンジニア採用診断は、現在の詰まりを六十分で整理する相談で、有料の初期診断・設計とは範囲が異なります。
一つの求人から内製化の穴を確認します
明日、現在募集中のエンジニア求人を一つ選び、採用理由、入社後六か月の仕事、必須能力、技術選考、職種別KPI、各項目の更新者を一枚へ書いてください。採用担当者とEMが同じ言葉で説明できない項目や、更新者が外部会社だけになっている項目が、最初に社内へ移す判断です。
エンジニア採用の内製化は、外部支援を使わない状態を指しません。採用方針が変わったとき、社員が求人、技術選考、KPIを同じ理由で更新できる状態です。外部へ委託する作業と社内へ戻す判断を分ければ、採用担当者へ仕事を抱え込ませずに内製化を始められます。
※制度に関する記載は2026年7月20日時点です。個別のサービス区分や運用については、管轄の都道府県労働局または専門家へ確認してください。